2014年7月10日木曜日

カバジタキセル(ジェブタナ)承認

前立腺癌を対象とした抗がん剤「カバジタキセル(JEVTANA®)」の製造販売が、7月4日に承認されました。
カバジタキセルは細胞内の微小管に作用して細胞増殖を阻害するもので、ドセタキセル治療後の前立腺癌患者の全生存期間の延長を示すことが、海外で実施された第Ⅲ相臨床試験と国内での第Ⅰ相臨床試験結果で明らかになった。
海外で実施された第Ⅲ相臨床試験(TROPIC試験、NCT00417079)では、カバジタキセル群はミトキサントロン併用群に対し、全生存期間(OS)で2.4ヶ月(中央値)の有意な延長を示した。
カバジタキセルはドセタキセルと同じくタキサン系の抗がん剤で、2013年7月にサノフィが承認申請を行い、優先審査品目として審査されていたものですが、海外ではすでに85ヶ国で承認(2014年1月現在)されています。

「いのち」というのは「元気で長生き」が基本だと思うので、もしも副作用が辛くて「気力」がなくなるなら、2.4ヶ月という全生存期間の延長も、一概に喜べないと思うのですが、副作用の現れ方には個人差があるので、この薬の恩恵に授かる前立腺がん患者も少なからず居られるのではないでしょうか。