2017年4月16日日曜日

不安が強いほど、不要な手術を選択する可能性が高い


「Journal of Urology」2017年2月号
 米ニューヨーク州立大学バッファロー校のHeather Orom氏らが、「限局性前立腺がん」と診断された男性1,531人を対象に、治療選択に関する行動を分析したところ、監視療法が妥当と思われる低リスク患者でも、がんと判明後の精神的な不安が強い患者ほど、外科手術を選択する確率が高いことが判明した。
Orom氏らは次のように述べている。
「精神的苦痛が、低リスクの前立腺癌患者に積極的治療を選択させる大きな誘因となっている。予後に関する明確な情報と不安への対処法を提供することで、治療に関する意志決定プロセスが改善され、過剰治療による生活の質の悪化を防ぐことが望まれる。外科手術や放射線療法などの積極的治療は、程度の差はあれ、勃起不全や尿失禁などなんらかの副作用を伴うもの。低リスクの前立腺がんであれば、監視療法の選択により、過剰治療を回避できる可能性がある。」