2012年5月17日木曜日

ドセタキセル(プレドニゾロン併用)の症例評価


国立病院機構埼玉病院泌尿器科の金井邦光氏らは、
2008年12月から2012年3月に同科でドセタキセルとプレドニゾロン併用療法を2コース以上実施した去勢抵抗性前立腺がん患者、26症例を対象に解析評価を行った。
・ドセタキセル:70mg/m2(@3週間以上)
・プレドニゾロン:10mg/日を連日内服
・診断時患者背景:年齢の中央値=72歳(55~87歳)、
         PSA中央値=163(8~1165)、
         GS=8以上が73%、
         臨床病期:C=27%、D1=12%、D2=61%、
         初期治療で内分泌療法を選択した患者=88%
・ドセタキセル開始時:年齢中央値=76歳(59~88歳)、
         PSA中央値=33(3~2142)、
         痛み止めの使用=23%。
         エストラムスチン使用歴=31%。
・ドセタキセル投与回数:中央値=5(2~33)
・観察期間:中央値=11カ月(2~31カ月)
その結果、生存期間の中央値は19.5カ月で、1年生存率は63%だった。
ドセタキセル+プレドニゾロン療法によって、77%の患者でPSA値が低下した。
PSAが最低値に達するまでの期間中央値は3カ月(1~11カ月)だった。
PSA値の低下率:30%以上低下=61%
        50%以上低下=58%
        70%以上低下=35%
PSA値が50%以上低下したグループでは、生存期間の有意な延長が認められた。
治療開始時のPSA値<60 が生存期間を延長させる有意な予後予測因子だった。
副作用のため、38%の患者でドセタキセルの減量が必要となる一方、80歳以上の高齢者でも施行可能だった。


(詳細はがんナビ2012.5.17参照)
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/search/cancer/news/201205/524952.html&cnavi=1