脊椎圧迫骨折の新治療法について
骨セメント療法と言うのはすでにひげの父さんのHPでも紹介してきましたが、
http://hige103.main.jp/soulful-world/guidebook/sheet003.htm#c4
これはその進化版。
骨粗鬆症等によりつぶれた背骨(圧迫骨折)に、背中側から細い針を差込み、骨の中でバル-ン(風船)を膨らませて、つぶれた骨の形を元に戻した後、空いた空間に骨セメントを詰め、圧迫骨折の痛みをとるバルーン椎体形成術(Balloon Kyphoplasty; BKP)という新治療法で、従来の骨セメント療法より確実性と安全性が高まっている。
2011年1月より健康保険が適応されましたが、急性期の圧迫骨折には適応がなく、背骨の骨折から8週間以上経過してもなお痛みと変形が続いている場合に適応があるとか。
(前立腺がんの骨転移による圧迫骨折にも保険適応があるかどうかは未確認です。)
この手技を行うにはメドトロニックソファモアダネック社による講習、もしくは認定病院での手術見学が義務付けられています。
施設認定基準
1) 全身麻酔下及びエックス線透視下で経皮的後弯矯正術(Balloon Kyphoplasty)を
実施可能な施設。
2) 合併症発生時には、速やかに、全身麻酔下での脊椎除圧再建術や、血管修復術
などの緊急対応を行うことができる施設。
3) 本機器を使用した手術は、脊椎外科の専門知識を有し、本システム特定の
トレーニングを受けた医師のみが行うこと。
使用する医療器機
KYPHON BKP システム
KYHPON BKP 骨セメント
バルーン椎体形成の手順
1)骨折した椎体にバルーンのついた器具を入れる。
2)バルーンを膨らませ、椎体を元の形状に戻す。
3)バルーンを抜いた空間に骨セメントを充填。
4)手術(約1時間)中に骨セメントが硬化。