2012年6月9日土曜日

局所進行がんにはホルモン療法単独より放射線療法併用が有利

ASCO(米国臨床腫瘍学会)2012の情報です。
要約は次の通り。

局所進行前立腺がん患者を中心としたグループで、ホルモン療法単独の場合と
ホルモン療法に放射線療法を併用した場合を比較した結果、
放射線療法を併用したほうが、全生存率が優れていた。

【対象】局所進行前立腺癌(T3またはT4、N0またはNX)が9割近くを占め、残りは、
限局性前立腺癌(T2かつPSA>40μg/L、
またはT2かつPSA>20μg/LかつGleasonスコア8-10)

【方法】ホルモン療法:LH-RHアゴニスト(or精巣摘除術)
放射線療法:骨盤に45Gy+前立腺に20-24Gy(or前立腺のみに65-69Gy)
両群の人数:それぞれ約600人。
患者背景:両群は同様で、T3/T4の患者が9割を占める。

【結果】最終解析(追跡期間中央値は8.0年)

ホルモン療法単独群  放射線療法を併用群
10年全生存率     49%         55%   

この研究で裏付けが取れたという意味はあるのでしょうが、予測通りといいますか、
ほとんど当然と思える内容なので、それほど新鮮味はないですね。