中日新聞他 2006 /9
抗がん剤が効かなくなる耐性をがん細胞に持たせる遺伝子のひとつを【国立がんセンター研究所】や【大阪府立成人病センター】のグループなどが特定した。この遺伝子の働きを抑えることで抗がん剤の効き目を回復させられる可能性があるという。
研究グループは「RPN2」と呼ばれる遺伝子が、がん細胞の内部から外部へポンプのように抗がん剤をくみ出すたんぱく質の働きを調整していることを発見。
RNAの断片を細胞に入れ遺伝子の働きを抑えるRNA干渉という手法を用い、マウスに移植した薬剤(ドセタキセル)耐性乳がんでRPN2が働かないようにしたところ、抗がん剤が劇的に効くようになり、直径5ミリあったがんが7日間で1ミリ以下に縮小した。