(2013/8/26 朝日新聞夕刊より)
罹患率は低くとも、死亡率が高く、早期発見も難しいと言われている膵臓がんですが、「アポリポたんぱく」のうち、アミノ酸の数が異なる2種類の量を血液検査で調べれば、早期の膵臓がんでも92%の精度で発見できることが、国立がん研究センターなどの研究で判明した。この方法と従来の腫瘍マーカーを組み合わせれば、ほぼ完全に膵臓がんの存在を把握できるという。
膵臓がんの5年生存率をおおざっぱに言えば、早期(Ⅰ期)に発見できれば3人に2人が生き残れるが、Ⅲ期だと4人に一人、Ⅳ期だと10人に一人しか生き残ることはできないと言われている。
いかに早く見つけるかが生存率向上の鍵となってくるわけです。
この発表が事実なら、膵臓がんの歴史上、最も画期的な出来事と言えるかもしれません。ただ、これが「膵臓がん検査として有用」と認められるには、「感度」の他に「特異度」も重要であり、この記事に書かれている「精度」とは、おそらく「感度」のことだと思われますが、詳しいことはまだわかっておりません。