2015年11月4日水曜日

リバビリンの併用でドセタキセルの効果が復活か

日本泌尿器科学会(2015) 慶応大学:小坂威雄先生

ホルモン療法の効かなくなったがん(CRPC)に対しては、ドセタキセルを用いることが多いが、それもやがて効果がなくなってきます。
そのような状態のがん細胞では、遺伝子の働きに変化が見られることが多く、その遺伝子変化を打ち消す薬を、3000種の既存薬の中から探したところ、9種類の候補が見つかった。
さらに、マウス実験で候補を絞ってみると、C型肝炎の抗ウイルス薬「リバビリン」が浮上してきた。
ドセタキセルの効かなくなった患者5人に、リバビリンを併用した臨床試験を行ったところ、
PSAの奏功が2人に見られ、うち1人は骨転移が消えた(画像診断による)という。
ドセタキセルにリバビリンを併用することで、抗がん剤が効きにくくなったがんを、再び効くがんに巻き戻す(Re-programing)効果があると思われる。