(10/29 がんナビ記事より)
アステラス製薬は10月28日、米Medivation社と同社の前立腺がん治療薬MDV3100について、全世界における開発・商業化に関する契約を締結したと発表した。
MDV3100は第二世代の経口抗アンドロゲン剤で、ドセタキセルによる化学療法の治療歴を有する去勢抵抗性前立腺がん患者を対象とした国際フェーズ3臨床試験AFFIRMが現在行われている。日本における開発については検討中だ。
MDV3100は前臨床試験で、最も使われている抗アンドロゲン剤のビカルタミドよりも優れたアンドロゲン受容体経路の抑制作用を示したという。また、MDV3100はビカルタミド抵抗性がんで、アンドロゲン受容体へのテストステロン結合阻害、前立腺がん細胞核へのアンドロゲン受容体の転移阻害、DNAへの結合阻害によって、がん細胞の増殖抑制、細胞死を誘導した。
契約に基づいて両社は、今後、後期及び初期ステージの前立腺がんを対象に、追加試験を含むMDV3100の広範囲な開発プログラムを共同で進める。米国ではMDV3100の商業化は両社共同で行うが、米国以外の地域についてはアステラス製薬が独占的に開発・販売を行う。