進行前立腺癌(がん)治療のゴールド・スタンダードと考えられているアンドロゲン抑制療法によるホットフラッシュ(のぼせ、ほてり)は、ホルモン製剤の酢酸シプロテロンや酢酸メドロキシプロゲステロンによって最も抑制されることが、新しい研究によって示された。ホットフラッシュは同療法を受けた患者の約80%に認められる。
①非ホルモン製剤のvenlafaxine(※抗うつ薬Effexor:日本国内未承認、102例)、
②ホルモン製剤の酢酸シプロテロン(※日本では販売中止、101例)
③酢酸メドロキシプロゲステロン(108例)
以上3剤を投与比較した研究の結果、3剤ともホットフラッシュを低減したが、ホルモン製剤のほうが全期間を通して有効であった。
「前立腺癌に対してGn-RHアナログ製剤の投与受けている男性では、12週時でのホットフラッシュの治療に②と③がより効果的である。しかし、②は前立腺癌の治療薬として認められおり、その使用はホルモン療法を阻害する可能性がある。このことから、③を標準治療薬にすべきである」
研究結果は、医学誌「Lancet Oncology」オンライン版に12月7日掲載された。