2009年3月9日月曜日

ホットフラッシュを防ぐ

■ガバペンチン
シカゴで行われた2007年ASCO年次総会での報告によると、前立腺癌のホルモン治療を受けている200人以上の男性で行われた臨床試験で、ガバペンチン〔gabapentin〕(Neurontin®:日本商品名ガバペン)900mg/日の投与 によって、ホットフラッシュの頻度や症状が、ともに約45%改善した。
有害事象としては、食欲低下と便秘の増加が見られた。

抗けいれん剤であるガバペンチンは、すでに乳癌女性患者のほてりの治療薬として部分的に有効であることを示しており、前立腺がんへの適用についても有意義であることが実証された。

「われわれ研究チームは、ガバペンチン900mg/日の用量は前立腺癌の男性患者に対するホルモン療法に関連して生じるほてりを中等度に減少させることに強い確信を持っています」とASCO年次総会の研究結果の発表でLoprinzi医師は結論している。

■SNRI
2009年第97回日本泌尿器科学会のパネルディスカッション、千葉大の今本敬氏の発表によると、ホットフラッシュには、
抗うつ剤の一種セロトニンノルアドレナリン再取込み阻害薬(SNRI)の50mg/日の投与が有効であり、
また間欠内分泌療法(IAS)を行った患者のQOLでは性機能と社会・家族関係で有意な改善が認められることが分かった。